1.建物の“健康診断”

 

建物の健康診断は、次のような段階を経て進めてまいります。

①簡易診断
簡易的な劣化状況調査です。改修工事が必要か否かの判断をします。

②施主の希望調査
改修工事に対する要望、「改修箇所・予算・彩色・機能等」をお聞きします。

③劣化状況調査
劣化の現状を把握し、劣化の要因等を明確にします。改修方法の提案のための調査です。

④環境調査
実際に工事に入るときのために、仮説足場の設置条件・劣化補修工事を行う上での周囲に対する影響・作業時間帯の制約など、立地・環境条件を把握するための調査です。

以上の段階を踏まえて、設計図書を作成いたします。

“健康診断”の方法

 

調査・診断には、ビルディングドクター(建築仕上診断技術者)と呼ばれる有資格者が現地調査に伺い、対象建物の条件に合った方法で調査致します。的確な調査・診断を行うことで、“病状”(劣化状態)を的確に把握、そこから“治療方法”(改修工事の工法)への検討へと入っていきます。下記以外の調査方法として、双眼鏡による目視調査などがあります。

浮きの打診調査

テストハンマーにて打診し、反響音を聞き分け、浮きの状態を調査します。
その状態を無線にて地上にいるスタッフに伝え、劣化図面に記入していきます。

ひび割れ巾の測定

クラックスケールにて、ひび割れ巾の測定を行います。
ちなみに当社では、基本的に0.3mm未満の場合はシール工法、0.3mm以上の場合はUカットシーリング材充填法にて施工の計画を行います。

触診調査

手のひら等で、建物外部の表面を擦過することで表面の状況を把握し、劣化状況を判断します。

シーリング材劣化度の調査

窓周りや打継目地のシーリング材の劣化度をデュロメーターを使用して測定します。
測定した数値の結果により、打ち替えの判断を行います。

仕上材付着力強度測定試験

建研式引張試験機を用いて、既存仕上材の種類別に、経年によって仕上材の付着力がどれだけ低下しているかを測定します。

コンクリートかぶり厚さ測定試験

スケールにて鉄筋の外面からコンクリート表面までのかぶり厚さを測定します。新築時の設計図書と照らし合わせて過不足を判定します。最低基準30mm以上のかぶり厚さが求められます。

コンクリート斫り出し前状況

中性化試験状況

定規によるかぶり厚さ測定試験

ステンレス板による復旧完了

結果

コンクリート中性化深度測定試験

測定する躯体をコア抜きして、コンクリートコアサンプルを抜き取り、フェノールフタレイン指示薬1%溶液を浸し、変色の有無で中性化の深度を測定します。中性化した部分は何も変わらず、中性化していない部分は赤褐色になります。変色の境目が中性化の深度です。

また、簡易的な方法として、躯体に電動ドリルで穴を開けながら、削りくずをフェノールフタレイン溶液に浸したろ紙に受け、変色の有無で調べる方法もありますが、正確な数値が出せないため、当社では採用していません。

採取前状況

穴を開けた箇所は塞ぎます

採取状況

中性化測定前

採取完了

中性化測定状況

コンクリート圧縮強度測定試験

測定する躯体をコア抜きして、コンクリートコアサンプルを採取します。公営試験センターにコアサンプルを持ち込み、圧縮強度試験機にて圧縮強度試験を行います。コアサンプルが破壊するまで圧縮するわけではないので、1回につき1分程度で測定は完了します。実験値の圧縮強度と設計基準強度(構造計算の基準値)を比較してコンクリートの品質を判断します。

他にも、非破壊式圧縮強度推定方法として、シュミットハンマーによるコンクリートの反発硬度試験があります。

採取前状況

穴を開けた箇所は塞ぎます

採取状況

採取完了

圧縮試験状況

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